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2. シフティング・カラー・インク(表面右下部) 
真正券では傾斜角度30度ほどから目視すると、緑色のインク(前頁表面参照)は濃い紫または黒に変色して見える。この部分はオプティカル・バリアブル・インクとも称され、目視による偽造対策の最大の特徴といわれていた。一般的な偽造券ではこの部分は再現できていないものが大半である。
しかしながら本偽造券では傾斜角度による変色の度合いが微妙に変化までもが再現されていおり、真正券では雲母などの鉱石繊維質がインクの成分に加えられていると見られているが、本偽造券においても同等の素材が使用されていると考えられる。



3. 肖像画の目線(表面中央部)
従来の鑑定では「真正券は目が生き生きしていて、偽造券では目が死んでいる」というような調子の表現が一般的であった。概して偽造券の印刷の不出来を象徴して言うのであるが、本偽造券の出来映えから、もはやこのような古典的な鑑定方法は無意味となった感がある。
100ドルの肖像画はかねてよりフランクリンとなっているが、しいて言えば本偽造券については、描かれたその目線に関しやや上を見ているようにみえる。

肖像画については、この部分の鑑定は1枚1枚を対比してみるより、疑義が生じた当該紙幣を同券種の真正券の上に(あるいは下に)に重ね、しばらく凝視した後、素早くめくり上げる。目に焼き付いた残像に、次の紙幣の同じ部分が重なって見えるため、少しでも差異があると官能的に判別ができる。
 
精度については個人差もあろうが、一般に残像鑑定といわれ、有用な鑑定手法である。人により個人差がでやすいものの、習熟すれば鑑定者としてすぐれたものとなる。

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