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〒104-0061東京都中央区銀座7-15-8銀座堀ビル4F
【鑑定人助手の募集について】
偽造通貨対策研究所の遠藤です。弊所の文書鑑定に関する募集ページをご覧いただきありがとうございます。
当研究所法文書鑑定室では、ただいま筆跡及び印影等の文書鑑定に関する鑑定書や意見書の作成に際し、校正・校閲担当者を含む鑑定人助手を募集しています。ご存じのとおり、政府は国策として文書のデジタル化をすすめていますが、いまでも重要書類は肉筆によって作成し、そのうえで自署すなわち肉筆による署名を必要としています。その典型例が遺言書です。
昭和22〜24年に生まれた団塊の世代が、ただいま後期高齢者(75才)の年令に達し、今後10〜20年は遺言書の鑑定依頼が増大する可能性が高いとの見方を強めています。技術開発により、スキャナーやプリンターの解像度が著しく向上し、文書に関する様々な偽造も増大かつ高精度化しています。奇しくもデジタル化が、かえって文書鑑定のニーズを高めていると言えるでしょう。
現在、鑑定人は全国的にも大変不足しています。そのため裁判所において証拠となる鑑定書の提出が遅れ、裁判審理がストップすることもまれではありません。いまだに文書鑑定については、専門学校や研修所などの整備がなされておらず、もっぱら有識者による個人技能として行われてまいりました。在野の鑑定人に警察関係者(科学捜査研究所OB等)が多いのは、それだけ職業として文書鑑定の経験を積める環境が限られていたからと言えるでしょう。
そこで、この度弊所では広く「鑑定人助手」を募集し、今後のニーズに対応することといたしました。今日鑑定人の仕事は、画像分析や字画解析等をともなう鑑定書の作成には、コンピュータやスキャナー、ビデオマイクロスコープを駆使する1つの装置ビジネスと化しています。そのため、先ずはフォトレタッチソフトやドローイングソフトの操作について習得する必要があります。
手先の器用さやPCスキルはもちろん必要ですが、鑑定人の仕事で最も重要なスキルは「0.1oの中にある真実」を探しだす探究心と洞察力、そして何より細かく地味な作業を継続する「興味と情熱」がとても大事です。校正や校閲について、経験のないかたでも、ご興味がおありであれば、ぜひご応募ください。
募集内容と応募要領は下記のとおりです。応募書類を拝見し、返信連絡させていただきます。
【文書鑑定業務の内容】
○筆跡鑑定
筆跡鑑定では、一字画三点運筆解析、肉筆画線図字画解析、スーパーインポーズ残像鑑定により、鑑定資料(疑問筆跡)と対照資料(筆者真筆)を比較し、両者の筆跡個性を抽出し、その差異を明らかにします。鑑定書の作成については、類似及び相違点を全て抽出し、公平かつ客観的な鑑定を行います。
○印影鑑定
鑑定資料(疑問印影)と対照資料(真正印影)を比較し、両者のスーパーインポーズ法による重合鑑定を実施します。重合鑑定は、ネガポジ及び補色重合鑑定を行い、その他幾何図法及び局部接合法による精密印影鑑定を実施します。印顆(ハンコ)そのものの鑑定も行っています。
○画像鑑定
写真やWEBデータ等、様々な画像に関する鑑定を行います。例えば、監視カメラの画像から人物を特定したり、腰掛けた姿勢から身長を推定する等の採寸鑑定を行います。さらには顔相鑑定として、世代の異なる顔画像による本人識別やその他、遠近法による各種物体の寸法を推測する鑑定を行います。
○指印(指紋)鑑定
契約書等の紙面に押された指印または拇印の鑑定で、朱肉による指印(片鱗指紋や塗抹指紋含む) に対応しています。但し、検出薬では紙面が化学変化を起こして変色するため、非破壊検査である光学的手法により照合を行い、鑑定書を作成します。別途必要により、検出薬による指紋採取及び鑑定にも対応しています。
○筆跡心理鑑定
文書鑑定における新しい考え方で、運動能力(書字能力)はあるものの、認知能力を失った筆者が、他人の指示によって書かされた文書は、たとえ筆者真筆であっても、それは合意なき代筆であり、筆者の真意が反映されていないことを筆跡心理鑑定によって明らかにします。
【鑑定人に至るプロセス】
○事務局員
鑑定人に至るプロセスを紹介します。先ずは事務局員からスタートします。但し、事務局員には文書鑑定の素養が必要なため、先ずは鑑定人助手としての技能研修を受けていただきます。
○鑑定人助手
フォトレタッチ(画像処理)ソフトやドローイング(描画)ソフトに精通している方と、未経験者ながら新たにチャレンジされる方では、プロセスの位置が異なるかも知れませんが、弊所ではいずれにしても同じスタートラインからの出発となります。文書鑑定業務の内容で示した筆跡や印影の画像を素案原稿に貼り付ける作業を行います。言わばオペレーターとして正確な作業を行います。同時に鑑定人助手は事務局員として、各方面からの鑑定依頼に対する受付業務にも対応します。法律事務所、調査会社、一般企業(法人)、個人、裁判所からの問い合わせに対し、鑑定資料、対照資料、鑑定事項の確認と当該案件の鑑定費用について見積りも作成します。
○鑑定人補佐
鑑定人補佐は、当該鑑定案件について鑑定人が鑑定論文を作成する際に必要なテンプレート、つまり鑑定書の原形を作成します。鑑定人助手は、鑑定人補佐が用意したテンプレートに画像や必要なデータを貼り付け鑑定書の原形を作ります。画像の修整を指示したり、事案によってはさらに画像を追加し、説得力のある見て解りやすい内容に仕上げていきます。鑑定人補佐の仕事を充分こなせるようになった方は、やがて自らが鑑定人となって、鑑定論文を作成し、次の鑑定人助手あるいは鑑定人補佐を育てていくことになります。
【鑑定書の編集、校正及び校閲】
○校正及び校閲
上記のプロセスで必要な画像が添付された鑑定書の素案原稿に、鑑定人が当該事案に必要な鑑定論文を追加記入し、校正原稿に仕上げていきます。作成された鑑定書の校正原稿は鑑定人助手及び鑑定人補佐による校正及び校閲のプロセスに移行します。校正においては表記に関する誤りを訂正し、校閲では内容の誤りを訂正することで、鑑定書の証拠能力としての完成度を高めていきます。校正原稿が完成すると、鑑定人補佐は依頼人にPDFをメール送信し、記載内容(事件名や資料名、その他事実関係)について確認をとり、清書原稿として校了するまですすめていきます。
○印刷・製本
鑑定書は、内容の性質上印刷・製本については外部委託ができないため、全て弊所内で作業を行っています。そのため鑑定人助手は製本作業も行うことになります。手先の器用さはある程度必要ですが、どなたでも研修によって習得できる仕様となっています。発行部数は1事件につき3部(原告、被告、裁判所)です。裁判所向けには、未製本原稿にも対応しています。
以上が、鑑定人に至るまでのプロセスとなります。
皆様の応募をお待ちしています(2025.3.30更新)。
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東京都中央区銀座7-15-8
銀座堀ビル4F(受付)
TEL 03-3541-1982
FAX 03-3541-1952
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